バングラデシュ人民共和国について

国名のバングラデシュとはベンガル語で「ベンガル人の国」を意味する。

元々はインドの一部であったが、インドが1947年にイギリスから独立する際にイスラム教徒とヒンドゥー教徒との対立が深まり、イスラム教徒地域がパキスタンとして独立した。
その際、現在のバングラデシュに当たる地域は「東パキスタン」と呼ばれパキスタンの一部であった。
しかし、パキスタン本土から遠く離れていること、イスラム教以外の文化的結びつきが薄かったことから、分離独立運動がおこり、内戦(バングラデシュ独立戦争)やインドの介入(第三次印パ戦争)を経て、1971年にパキスタンから独立(英語版)した。

国内最大の都市は首都のダッカであり、他の主要都市はチッタゴン、クルナ、ラジシャヒがある。バングラデシュは南アジアにおけるイスラム圏国家の一つである。バングラデシュの人口は1億6,468万人で、都市国家を除くと世界で最も人口密度が高い国であり、人口は世界第8位となっている。

豊富な水資源から米やジュートの生産に適しており、かつて「黄金のベンガル」と称された豊かな地域であった。ムガル帝国の時代には経済的に一番豊かな州の一つであり、イギリスによる植民地支配期には英領インドで最も早く西欧文化の影響を受け、西欧化・近代化の先頭に立っていた地域である。

しかし、インフラの未整備や行政の非能率から、現在はアジアの最貧国に属する。2000年の統計では全人口の75%が農村で暮らしている。近年は労働力の豊富さや賃金水準の低さにより、諸外国の製造業の進出が著しい。スマートフォンなどは、輸出のほか、バングラデシュ国内市場向けにも生産されている。

新興国として期待されるNEXT11の一つに数えられている。2021年にはBRICSが運営する新開発銀行に加盟した。

「バングラデシュ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』
2024年10月14日 (月)15:11、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/バングラデシュ

国旗